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ポリフェノール

 従来あまり知られていなかった機能性成分、ポリフェノールが、にわかに脚光を浴びたきっかけは、赤ワインブームでした。この成分はブドウだけでなく、チョコレートの原料であるカカオ豆や、イチョウの葉などにも含まれています。ソバにも豊富に含まれ、ソバの新しい機能性成分として期待されています。

 ポリフエノールには多数の同族体があり、植物に含まれる抗酸化物質のほとんどはポリフエノールです。専門的にいえば、亀の甲の形をしたベンゼン環に複数の水酸基(OH基)を持つ化合物の総称、ということになります。

 赤ワインで話題になったのは、ブドウの種や皮に含まれるプロアントシアニジンですが、お茶の渋味成分であるカテキンやイチョウの葉に多く含まれるフラボノイドもポリフェノールです。ソバの代表的な機能性成分(抗酸化物質)として知られるルチンも、フラボノイドの一種で、ポリフェノールの仲間に入ります。

 ところで、現在のわが国の死亡原因は、ガン、心臓疾患、脳血管障害など、いわゆる生活習慣病が約65%を占めています。これらの生活習慣病は食事の内容に起因するところも大きいのですが、諸悪の根源は活性酸素という説が有力になっています。
 ポリフェノールが話題になったのも、体内の活性酸素を除去する作用を持つ成分ということが明らかになったからです。

 ソバの代表的なポリフェノールはルチンですが、最近の研究では、ルチン以外にも豊富に抗酸化物質が含まれていることが分かってきています。中でも特筆されるのは、お茶に特有のカテキンや、ブドウで有名になったプロアントシアニジンです。

 ソバのポリフェノールについての研究はまだ端緒についたばかりで、今後の成果が待たれますが、健康食品としての利用価値がさらに高まることは確実でしょう。
近年は、痴呆などの脳障害の予防や治療、中性脂肪やコレステロール低下作用などを目的とした製剤化の動きも出ていて、新たな効能が期待されています。

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