直線上に配置
活性酸素

 活性酸素とは、分子の状態が不安定な酸素を言います。酸素の化学式がO2であることはよく知られていますが、化学反応を起こしやすい酸素と考えればよいでしょう。人間は酸素なしでは生きられませんが、体の中では、呼吸に利用される酸素の約3〜10%が活性酸素に変化するといわれています。

 といっても、活性酸素のすべてが悪いというわけではありません。活性酸素は、白血球の殺菌作用などの生理現象にも関与しており、ある程度は必要な面もあるといえます。しかし、問題は細胞や遺伝子を直接的または間接的に傷つけることで、こうした酸素毒ともいえる作用が生活習慣病や老化につながると考えられています。

もともと生体内には、スーパーオキシドジムスターゼ(SOD)と呼ばれる活性酸素を分解する酵素や、抗酸化物質による活性酸素防御システムがあり、過剰な活性酸素を除去するようになっています。
 しかし、SODなどの活性は年齢とともに低下し、体内の抗酸化能力は次第に衰えます。また、疾患によっては、体内の除去システムでは対応しきれない大量の活性酸素が発生するケースもあるため、年齢が若くても生活習慣病になってしまうこともあります。

 したがって、活性酸素による障害を抑えるためには、有効な抗酸化物質ポリフェノール)を豊富に含む食品を積極的に摂取する必要があり、それが、老化や疾病に対する有効な予防手段となるわけです。

 活性酸素が関与していると考えられている疾患は数多く、次のようなものがあります。
動脈硬化、アルツハイマー型痴呆、脳血管障害、糖尿病、ガンおよびガンの転移、心筋梗塞、虚血症、虚血性疾患、腫瘍、胃潰瘍、肝硬変、脂肪肝、アルコール性肝障害、肺気腫、紫外線障害、など。

トップ アイコン「おそばのこと」へもどる
直線上に配置