京都の夏の素材といえば
「鱧」
左図は「つ」の字になった〆たばかりの鱧をざるに乗せた様子です。
大きな穴子のように見えますがこのサイズのもので約体長70センチと穴子とは 比べ物にならぬ大型種です。獰猛な魚なのですが身は淡白であっさりとそれでいて脂分もあり「うまみ」が 凝縮された素材です。
京都では夏場に欠かせぬ高級素材なのです。
そして鮎の塩焼き!
季節が来ると一年に一度は「あー鮎の塩焼きが食べたい」と思われるお客様が多いと思います。当店の鮎は琵琶湖産ブランド半天然鮎ですので天候に関係なくご予約いただいた日に必ず生きたままご用意させていただきます。 やはり生きたまま焼くのと死んだものを氷詰めにしたものを焼くのでは全然風味が違うんです。
賀茂なす
京野菜ブランドの夏の王様といえば、左記の賀茂なす。また賀茂なすには京都の白味噌と名古屋の八丁味噌を混ぜ合わせ数時間かけて練り上げた田楽味噌とよく合うんです。
当店の京都の夏の味覚、鱧・鮎・賀茂なすを織り交ぜた「夏三昧コース」の詳細情報や最新情報は下記のオフィシャルページをご覧ください。
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京料理口コミおいしい第一位!まずい第一位!の不思議
京料理といいますと「おいしい」と「薄味で味がない」という意見とに二分 される傾向があります。どうしてこのような結果になるのでしょうか?
私の修行時代のエピソードのひとつ料理人の調理に対する意識から その答えのようなものが浮かんできます。その昔ある料理店に手伝い に行ったときのこと、とにかく八方出汁というものを大量に作らされて 野菜の湯がいたものをどんどんそれに浸していくという調理をさせられ ました。その時の料理長が「京料理ちゅうのは薄味で上品にせなあかん それに切り口の面が欠けたりしてたら料理人の恥なんや」と聞かされました
・・・いやー浸すだけでは味が染込まないんとちがうかな・・・と思いつつも 云われた通りに調理していましたが例えば小芋などでもそれを食してみると 味が無いんですね。最近の野菜は昔のようにそれ自体に旨みのある いい野菜ではなくなってきています。また人々の味覚も色々なジャンルの 食に日常慣らされてきており、野菜がもつ茲味というような非常に繊細な 味、風味というものは中々理解されにくくなっています。
ですので最近は 料理人自らが畑に出かけ「よい野菜」を仕入れてきて本来の野菜の 旨みを伝えるという調理法がもてはやされています。しかしそれにも限界が ありますね。ではどうするのか?先にも述べましたように八方出汁というひと くくりの味付けをするのではなく、その野菜の足りない味を料理人が補って やり、浸すだけでなく、弱火でことこと焚いてやれば美味い焚合せが出来 上がります。
時代の風潮に対応し、調理法を変える京の料理人の作る 料理は「おいしい」、そして昔ながらの手法をかたくなに守り続ける料理 人の作る料理は「味がない」というわけで両極端が存在しているわけです。 しかしある意味それが京料理の奥深いところなのかもしれません。